お茶屋は東北南部の福島県・会津地方にあります。会津というと幕末の歴史などで知られる会津若松市を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、当方はそこからさらに列車で約二時間、福島県の西の端にある僻地です。「金山町」といいますが、約300㎢の面積(東京都23区の約半分)に人口は2,100人ほど、過疎と高齢化ではどこにも負けません。(ちなみに東京都23区合計の人口は約950万人)
右がお茶屋の近所です。秋、稲刈りが終わった頃の写真ですね。正面の山々を越えれば新潟県、冬は日本海から吹く風が湿った雪をドカドカ落としていきます。
お茶屋は国道252号線沿いにあります。国道と平行して、尾瀬を水源とする只見川(ダムだらけ)と、全国屈指の不採算路線;JR只見線が走っています。お茶屋のすぐ裏手に「JR会津中川駅」があります(写真下;
もちろん無人駅よ)。何もないとこなので、あそびにきてくんつぇー!
金山町商工会(ローカルなネタがいっぱい)
お茶屋の兄弟;かぼちゃ屋
(ただの絵描きなので、かぼちゃは買えません)
よぐきゃったなも : よくいらっしゃいました
ね。ようこそいらっしゃい。
なんぼだよ? : いくらですか。
お茶売ってくんつぇ : お茶を売ってください。
のんでみっかし : のんでみましょうか。「し」は丁寧(敬語)の終助詞。
注文しっちぇーわげではねえんだげっぢょ: 注文したいわけではないのだが。
なじょしたもんだが : どうしたものか。どうしようか。
じねんと : ゆっくり。自然と。長い時間をかけておのずと変化するさま。
いっきゃう : (人に)会う。出かけた先で会う。
きらっしぇ : いらっしゃい。来てください。
「いらっしゃった」は「きらった」となる。
さすけね : 大丈夫。差し支えない。「ねっかさすけね」:ノープロブレム。
お客: いだがよー。
お茶屋: あい。
よぐきゃったなも。
お客: おっつまったなあやれ。
お茶売ってくんつぇ。
お茶屋: 売るほどあるわせ。
お客: つけーものにしっちぇー
だが、なじょすんべ。
お茶屋: 箱さ入っちぇ、
まるってやっかし?
お客: よがべ。
たーだつんだすがんだがら、
のしだけでいいべ。
お茶屋: まいどどうも。
体、さすけねーがよ?
お客: さすけなぐはねーが、
なんともしょーね。
お茶屋: まー、気ぃつけで
かせがっしぇ。
<共通語訳>
お客: こんにちは。
お茶屋: よくいらっしゃいましたね。
お客: 年の瀬になりました。お茶を売ってください。
お茶屋: 売るほどありますよ。
お客: 贈答用(お遣いもの)にしたいのですが、どうしたらいいかしら。
お茶屋: 箱に入れて、包装しましょうか。
お客: いいですね。軽い手みやげだから、(包装せず)のし紙だけで結構です。
お茶屋: ありがとうございます。ところで体の具合はどうですか。
お客: あまり良くはないですが、仕方がありません。
お茶屋: それはそれは。お気をつけて励んでください。